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泌尿器科疾患について (骨盤臓器脱) - JAとりで総合医療センター|質の高い地域医療・救急医療を提供します

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診療・部門について

泌尿器科

骨盤臓器脱

妊娠・出産や加齢で女性の骨盤を支えている組織が緩むと、臓器が下垂し、腟から膀胱や子宮、直腸が出てくることがあります。これを骨盤臓器脱(膀胱脱、子宮脱、直腸脱、腟断端脱)と呼びます。自覚する症状としては歩行時に何か下がってくる感覚がある、入浴時に股の間にピンポン玉のようなものが触れる、などがあります。臓器脱の程度により、排尿障害、排便障害、尿失禁、尿路感染などが合併してきます。泌尿器科では臓器脱の手術だけでなく、臓器脱に伴う様々な排尿症状も併せて診察しています。
骨盤臓器脱に対処するにはいくつかの方法があります。
骨盤底筋体操は、筋肉を鍛える体操です。臓器脱が治ることは難しいですが、進行を食い止める効果があります。腹圧性尿失禁の改善も期待できます。体操の方法は主に女性泌尿器科外来で指導しております。また、体重を増やさないことも重要です。
膣内にリングペッサリーを装着し、臓器脱を持ち上げる方法もあります。定期的な交換が必要です。手術を希望されない方にお勧めしています。根治治療にはならず、ときに痛みが出たり、帯下(おりもの)が増えるといった問題が生じることがあります。
当院では患者さんの多様なニーズにお応えできるよう、骨盤臓器脱の手術として以下のような治療をおこなっております。
・RASC(ロボット支援下仙骨腟固定術)
手術支援ロボットのダビンチシステムを用いて腹腔鏡下にメッシュを用いて腟または子宮を仙骨に固定する手術です。腟壁をいじらないので、性機能の温存が可能です。入院期間は5日間程度で、腹部に4-5か所の小さい孔(ポート)を開けて手術を行います。子宮の温存も可能です。以前に骨盤臓器脱手術をうけたのち再発してしまった患者さんでも、症例により対応することができます。

・TVM(経膣メッシュ手術)
メッシュを膣と臓器脱の間に挿入し、緩んだ骨盤底を補強する手術です。腹部を切開することなく、膣壁、太ももの内側、お尻付近などに数ミリの切開を加えるだけで手術が可能です。メッシュを使用しない手術より、再発率が少ない、子宮を摘出しなくてすむ、膣が狭くならない、といった利点があります。稀に手術後メッシュによる違和感、性交時の痛みなどが生じることが報告されています。